コストを抑えてフィルムで撮ろう

最近(いや随分前からか) モノクロフィルムの値段が高い
モノクロフィルムに限った話じゃないからフィルムが高いというのが正解だろう

僕が常用で使っている36枚撮りのKodak TRI-X(400TX)はヨドバシとかで買うと1本1300円くらいする
現像代も安くても600円/本くらいはするので36枚撮るだけで最低でも1900円 場所によっては2000円以上かかることもたくさんあるだろう(+プリント代)
更に最近ではモノクロフィルムを現像できる現像所が限られていて都会でも出来上がるまでに最低でも1~2週間はかかる始末である

つい数年前までトライXが300円ちょっとだったことを考えるとこの高騰ぶりには目を見張るものがある
これでは正直フィルムで撮りたいと思ってもハードルが高いと言わざるを得ない
コスト面からフィルムで撮ることを諦めている人も多いと思う

でも少し工夫をすればこれらのコストは結構安くできるというのが今回の話

当たり前だけどフィルムで撮るコストを下げるには
①フィルムを安く調達する
②自分で現像する(自家現像)
の2点に尽きる

②の自家現像についてはコスト面だけじゃなく他にも色々メリットがあるので別の機会に書くとして 今回は①のフィルム代をいかに安くあげるかについて書いてみたいと思う

1.海外から直接輸入する
まずちょっとだけ安く調達する方法として海外から調達する方法がある
アメリカのB&Hなんかで買うと送料/決済手数料を考えても日本で買うよりすっと安く買える
為替相場にもよるが先ほどの36枚撮りのトライXで1300円→800円くらいにはなる

2.長巻フィルムを使う
これが今回の本題である(笑)
一般の人が目にしているフィルムはパトローネと言うカートリッジにフィルムが入っているがこの長巻フィルムはカートリッジに入っていないで販売されている
フィート缶とかバルクフィルムと呼ばれているフィルムで100ft(約30.5m)のとても長いフィルムが単に巻かれている状態で売られている
使う時はそこから必要な分だけ自分で切り出してパトローネに詰めて使用する

パトローネに巻き取るのにフィルムローダーと言われる専用の機械が必要になるが ft缶1つで36枚撮りフィルムが18~19本くらい取れるので普通にフィルムを買うよりかなり安く手に入れることができる
店によって結構値段が違うが kodak TRI-Xで650円 ILRORD HP5+で560円 Rollei RPX400で530円(いずれも36枚撮り1本)と言った感じだろうか
いずれにせよ日本で普通に36枚撮りのフィルムを買うのに比べれば半額以下でフィルムを調達できることになる

まあ一昔前の300円とまではいかないけど 逆に今がとても高いだけにこの差は非常に大きい

ただし注意しないといけない点が2つほどある
1つ目は使いたいフィルムに長巻フィルムの設定がない場合があるので確認が必要なこと(400TXとかILFORDのDeltaとかHP5+とかRolleiとかはほぼあります)
そして2つ目は自分で巻いたフィルムだと現像を受け付けてくれないお店があること
なので長巻フィルムの使用は自家現像とセットで考えた方が良いかもしれません

P.S
余談だけどこうして計算してみると最近のTRI-Xは破格に高いですね
さらにデジタルカメラと比べるのはナンセンスだけど M10モノクロームを買うことを思えば死ぬまでフィルムをガンガン使っても十分おつりがくることを付け加えておきます(笑)

フィルムローダー

そもそも今フィルムローダーが現役で売られているのかちょっと調べてみました
昔 フィルムローダーと言えばデイロールと言うくらいデイロールがメジャーでした
他にはキングから販売されていたように思いますが今調べてみたら既に販売されていないようです
デイロールは今でもLPLやAP(スペイン) kaiser(ドイツ)から新品が販売されているようです(たぶん同じものだと思う)
値段は日本で新品を買おうとすると1.5~2.5万円くらいと(これもフィルムと同じで)一昔前からすれば倍~4倍以上のお値段がついてますが ebayなど海外から直輸入すれば今でも1万円未満で何とか買えそうです
またそうそう壊れるモノでもないので中古があればそれでもいいかもしれませんが (アマゾンで新品が2.5万円くらいで売られていたせいか)ヤフオクでも2万円以上の値が付いていることも多く注意が必要ですね

*フィルムと現像にまつわる話はこちら