Capture One ProとLightroom

何故、今になって現像ソフトの話?って言うとPhase One社から「48時間限定でCapture One Pro(以下「C1pro」)を50%オフで販売します」とDMが来たから(笑)

余談ですが50%オフで買うにはDMからリンクされた専用のページにアクセスする必要があり かつそのページは通常のwebサイトからは辿り着けないようになっていたことから 今回のDMは僕のような”過去ユーザー(僕はver7までライセンスを持っていたけどそもそもC1proの価格が高いこととからアップグレードをしていなかった)”にターゲットを絞って送られてきたものと思われます
まあ半額と言っても1.8万円ほどするので安くはないのですが… ^^;

前置きが長くなりましたが本題です
ここからはちょっとマニアックな話になるので(笑)興味のない方はスルーでお願いします (笑)

結論から言うと今回僕はC1pro 11を買いました
使用しているカメラによってもメリット・デメリットは違うのであくまでも僕のケース(Leica M10, MM, X2, FUJIFILM X-Pro2, Ricoh GR)です
以下 現在使っているAdobe Lightroomとの比較です

【C1proの優れている点】

  • ソフトに読み込んだ直後の画(色)がかなりいい

これは現像のパラメータをいじる前のスタート時点でかなりのアドバンテージがあるということを意味します
現像処理を色々やる人にもメリットがあると思いますが 僕のようにカメラが生成するJPEG画像を基準に露出などを少しだけ整える程度の人にはかなりのメリットがあると思います
”かなりいい”というのは漠然とした言い方で申し訳ないのですが、同じRawファイルを開いたときに総じてC1proの方がリアリティがあって美しい感じがします(特にLieca)
C1proの画に近づけようとLightroom(以下「LR」)  で彩度やシャープネスをいじったりしましたが上手くいきませんでした
LRではオリジナルのJpegやC1proに比べて若干マゼンダよりの色味になることも印象が違う理由の1つかもしれません
結局のところ理由はよくわからないのですが現像パラメータをいじる前のスタート時点で自分好みの画になっていることはC1proの大きなアドバンテージであると言えると思います

  • Leica X2のカメラ内生成のJpegとほぼ同じ色合いの画が出力可能

X2のDNGファイルをLRで読み込むとX2オリジナルのJpegとは全く違う色合いの画が表示されます (ストレート現像すると(当たり前ですが)オリジナルとは全く別の色合いのJpegが出力されます)
LRでは(X2のDNGを読み込んだ場合)カメラキャリブレーションで”adobe standard”か”Embedded”を選択できますがどちらを選択してもX2オリジナルのJpegとは程遠い色合いとなり、僕の技術ではX2オリジナルの画にすることはほぼ不可能でした

一方C1proではプロファイル:Leica X2 Generic(デフォルトで適用されます) カーブ:Linear Response(デフォルトはauto)を選択することでX2オリジナルのJpegとほぼ同じ色合いの画になり ストレート現像するのも良し ここから若干調整するのも良しの状態になります
ちなみにカーブをC1proデフォルトのautoのままだとX2デフォルトの渋い画より若干発色が良くなります (笑)

  • Leica M10の特定条件下での色の破綻が発生しない

M10のWBはこれまでに比べるとかなり改善されて信頼できるものになりましたが 暗がりの中の人肌の色はとんでもない色(変な黄色?)に転びます…というか破綻してます (笑)
これはM10オリジナルのJpegだけではなくLRに読み込ませたDNGファイルでも発生するもので かつLRでWBを調整しても思うように修正できない厄介な現象なのですが C1proではこの問題は発生しません

  • Leica M10のオッドシフトがワンタッチで補正できる

広角レンズを使った時のいわゆる周辺のマゼンダorグリーン被りですが、僕の持っているレンズではC Biogon21mmf4.5とSWH15mmf4.5(Ⅱ型)がこれに該当します
言わずもがなですがCiproではLCC(レンズキャストキャリブレーション)という機能を使って一発で色被りを補正することが出来ます
LRにはない機能ですね

【C1proが劣っている点】

  • (機能的にLRで出来てC1proで出来ない機能はないように思いますが)フジのXシリーズの目玉であるフィルムシミュレーションが搭載されていません

これはフジのRawファイルを現像するには致命的に思います(少なくとも僕にとっては致命的です)

  • プラグイン等 他のソフトとの連携が面倒

LRにはプラグインで機能するsilver efex pro等がありワークフローがスムーズです
C1proでこれらのソフトを使うためにはtiff等で一旦保存してLRで再度開く必要があり面倒です

結局のところ完全にC1proだけに移行ということにはならずLRと併用ということになるのですが 幸いにして両者ともカタログ機能があるのでRawファイルは1つでそれぞれのカタログに現像パラメータ等を保存・管理することで問題なく運用できそうです
僕の場合はなんとなくLeicaのカラー現像はC1pro、X-pro2とモノクロ現像はLRという方向ですかね…

*ライカとMマウントレンズのよもやま話はこちら